森幸安

森幸安

江戸時代中期の地図考証家。京の高辻京極西茶麿屋町で生まれ、少年時代は同族の医師のもとで勉学に励んだ。叔父の香具屋を継いで商売していたが、そのかたわら地元の山城や伏見の地図を作成した。30歳の若さで隠居すると大坂に転居し、そこを拠点に各地を実地調査し、以後、30年の間に確認されているだけでも390枚にのぼる地図を作成した。幸安の地図の特徴は、まず天体図を示し、次に地球を表す世界図を示し、そこから日本国、各地の地図、町村図、神社仏閣図、名勝地を示していき各図それぞれに地図の見方や地方の地誌を記したところにある。また経線・緯線を書き込んでいるのも特徴。その独創的な地図は同時代人に大きな影響を与えた。

反応