アグニエシュカ・ラドワンスカ
アグニエシュカ・ラドワンスカ(ポーランド語: Agnieszka Roma Radwańska, [aɡˈɲɛʂka radˈvaɲska]、1989年3月6日 – )は、ポーランド・クラクフ出身の女子プロテニス元選手。2012年ウィンブルドン選手権女子シングルスの準優勝者。2015年のWTAツアー選手権(WTAファイナル)の優勝者。ポーランドの女子選手として、史上初めてWTAツアーの世界ランキングトップ10入りを果たした選手である。自己最高ランキングはシングルス2位、ダブルス16位。これまでにWTAツアーでシングルス20勝、ダブルス2勝を挙げる。身長172cm、体重56kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。1歳年下の妹のウルシュラ・ラドワンスカもプロテニス選手である。
アグニエシュカ・ラドワンスカが生まれた1989年は、ちょうどポーランドで共産主義から自由主義への体制転換が始まった年である。アグニエシュカは4歳の時から、妹のウルシュラとともに父親の手ほどきでテニスを始め、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州ボルケン郡のグロナウにあるテニスクラブで練習を積んだ。2005年4月に16歳でプロ入り。その後、2005年ウィンブルドンと2006年全仏オープンのジュニア女子シングルス部門で優勝する。全仏ジュニアの直前、2006年5月に故国ポーランドの首都ワルシャワで開かれた「J&Sカップ」で、ラドワンスカは1回戦で2004年全仏オープン優勝者のアナスタシア・ミスキナを破り、エレーナ・デメンチェワとの準々決勝まで勝ち進んだ。6月の全仏ジュニアで第2シードから優勝した後、ラドワンスカは2006年ウィンブルドンで4大大会の本戦にデビューした。主催者推薦で出場したラドワンスカは、初めての本戦でキム・クライシュテルスとの4回戦まで勝ち進んだ。この後2006年全米オープンでは予選3試合を勝ち抜いたが、本戦2回戦でタチアナ・ゴロビンに敗退した。
2007年全豪オープンでは本戦直接出場を果たし、2回戦で第13シードのアナ・イバノビッチ(セルビア)に敗れた。5月のトルコ・イスタンブール大会で、ラドワンスカ姉妹は女子ツアー大会のダブルス初優勝を果たす。8月のスウェーデン・ストックホルム大会にて、ラドワンスカは決勝でベラ・ドゥシェビナを 6-1, 6-1 で破り、シングルスでも初優勝を飾った。これはポーランドの女子選手がWTAツアーで獲得した最初のシングルス・タイトルである。全米オープンで「第30シード」を得たラドワンスカは、1回戦で日本の森上亜希子に勝ち、3回戦で大会前年優勝者のマリア・シャラポワを 6-4, 1-6, 6-2 で破る勝利を挙げたが、4回戦でシャハー・ピアーに 4-6, 1-6 で敗れた。
2008年全豪オープンで、ラドワンスカは第29シードから初のベスト8に進出し、準々決勝で第9シードのダニエラ・ハンチュコバに 2-6, 2-6 で敗れた。この大会ではマルタ・ドマホフスカも4回戦まで進み、ポーランドの女子選手が2人ベスト16に勝ち残る快挙を見せた。ウィンブルドンでは、2回戦でラドワンスカとドマホフスカの“ポーランド対決”を実現させた後、4回戦でスベトラーナ・クズネツォワに 6-4, 1-6, 7-5 で競り勝ち、この大会でも初のベスト8入りを決めた。ポーランド女性によるウィンブルドン8強進出は、1939年のヤドヴィガ・イェンジェヨフスカ以来「69年ぶり」の快挙となる。準々決勝では第6シードのセリーナ・ウィリアムズに 4-6, 0-6 で敗れた。S・ウィリアムズは2回戦で、4大大会本戦に初出場した妹のウルシュラに 6-4, 6-4 で勝っていたため、同一大会でラドワンスカ姉妹を連破したことになる。
アグニエシュカ・ラドワンスカ
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基本情報 | |
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フルネーム | Agnieszka Roma Radwańska |
愛称 | Aga (アガ) |
国籍 | ポーランド |
出身地 | 同・クラクフ |
生年月日 | 1989年3月6日(30歳) |
身長 | 172cm |
体重 | 56kg |
利き手 | 右 |
バックハンド | 両手打ち |
ツアー経歴 | |
デビュー年 | 2005年 |
引退年 | 2018年 |
ツアー通算 | 22勝 |
シングルス | 20勝 |
ダブルス | 2勝 |
生涯通算成績 | 707勝356敗 |
シングルス | 594勝269敗 |
ダブルス | 113勝87敗 |
生涯獲得賞金 | $27,683,807 |
4大大会最高成績・シングルス | |
全豪 | ベスト4(2014・16) |
全仏 | ベスト8(2013) |
全英 | 準優勝(2012) |
全米 | 4回戦(2007・08・12・13・16) |
4大大会最高成績・ダブルス | |
全豪 | ベスト4(2010) |
全仏 | ベスト8(2009・10) |
全英 | 3回戦(2007・11・12) |
全米 | ベスト4(2011) |
国別対抗戦最高成績 | |
ホップマン杯 | 優勝(2015) |
キャリア自己最高ランキング | |
シングルス | 2位(2012年7月9日) |
ダブルス | 16位(2011年10月10日) |
反応