エレーナ・フィルソヴァ
エレーナ・オレゴヴナ・フィルソヴァ(ロシア語: Елена Олеговна Фирсова / Elena Olegovna Firsova, 1950年3月21日 – )は旧ソ連出身のロシア人女性作曲家。現在は西側に亡命している。
レニングラードにおいて物理学者の父オレグ・フィールソフと母ヴィクトリア・リチコとの間に生まれる。モスクワで音楽をアレクサンドル・ピルモフやユーリ・ホロポフ、エディソン・デニソフ、フィリップ・ヘルシュコヴィチに師事。1979年に、無断で西側のソヴェト音楽フェスティバルに参加したことを理由にソ連作曲家同盟第6回会議において「フレンニコフの7名」として指弾され、ソヴェト当局の要注意人物となった。作曲家仲間のディミトリー・スミルノフと結婚して、現在はイギリスに在住である。
多作家としてつとに名高く、さまざまなジャンルで100曲以上もの作品を創り出している。代表作は、オスカー・ワイルドとクリスティーナ・ロセッティの原作による室内オペラ《夜啼き鶯とバラ》(初演:1994年、ロンドン)や、管弦楽曲《卜占(Augury)》(初演:1992年、BBCプロムス)、《アンナ・アフマートワの詩による鎮魂歌》(初演:2003年、ベルリン・コンツェルトハウス)が挙げられる。
独唱者と室内合奏団のための室内カンタータが得意とするジャンルであり、これまでにアレクサンドル・プーシキンやマリーナ・ツヴェターエワ、ボリス・パステルナーク、オレグ・プロコフィエフの詩に曲付けをしてきた。中でも一番のお気に入りの詩人は、オシップ・マンデリシタームであり、マンデリシタームの詩『浮世暮らし』『トリスティア』『石』『森の散歩道』『竜巻の前に』『貝殻』『沈黙』『冬の唄』などのほかに、マンデルシタームのロシア語訳による『ペトラルカのソネット』を取り上げてきた。
Elena Firsova, 2003年
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基本情報 | |
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生誕 | 1950年3月21日 |
出身地 | ソビエト連邦レニングラード→ イギリス |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | 作曲家 |
反応