坂田栄男
「昭和最強棋士」のひとりに数えられる囲碁棋士。九段。切れ味鋭いシノギから「カミソリ坂田」の異名を持つ。タイトルを獲得すること64回、本因坊戦での7連覇、年間30勝2敗(1964年)など数々の記録を打ち立てた。囲碁好きの父の影響で9歳から囲碁を始め、15歳の時に入段、以降、驚異的なスピードで昇段していった。1961年には本因坊戦を制し「本因坊栄寿」と号し、以降、本因坊戦を7連覇する。さらに同年、本因坊のタイトルのほか、王座、日本棋院第一位、最高位、最強位、日本棋院選手権、NHK杯の7タイトルを制し圧倒的な強さを見せ付けた。その後も最強棋士の呼び名にふさわしい活躍を続け、2000年、体力と視力の衰えにより80歳の誕生日をもって勇退した。囲碁界においける功績を讃えられ、紫綬褒章を受章したほか、囲碁界から初となる文化功労者に選出されている。
反応