天一坊改行

天一坊改行

江戸時代中期の山伏。8代将軍・徳川吉宗のご落胤をかたり浪人を集めたかどで捕らえられ処刑された「天一坊事件」で知られる。紀州田辺に生まれ、母と死別すると出家し山伏となったといわれる。「吉宗のご落胤」を称し、近々大名に取り立てられると言いふらし大勢の浪人を集めていたが、これを不審に思った関東郡代が取り調べに乗り出しついに捕縛され鈴が森刑場で獄門にかけられた。この事件は南町奉行・大岡忠相(ただすけ)の名裁きを集めた講談『大岡政談』に収められていたことから有名になり、「天一坊物」として歌舞伎をはじめ映画や小説などの題材となった。ただし、天一坊を裁いたのは大岡忠相ではない。

反応