奈良屋茂左衛門

奈良屋茂左衛門

江戸時代中期に江戸で活躍した豪商。通称は「奈良茂(ならも)」。本名は神田勝豊。幼名は茂松、号は安休。生年は諸説ある。「紀文」こと紀伊國屋文左衛門のライバルとして知られ、吉原などで紀文に対抗するように放蕩の限りを尽くしたという。奈良茂は材木問屋に奉公後、独立、材木商として明暦の大火(1657)や日光東照宮の改築、五代将軍・綱吉の寺社造営など建築ラッシュの波に乗り、御用商人となると一代で財を成した。後年は材木商を廃業し、地代収入を得て余生を過ごしたという。

反応