山田風太郎

戦後における日本の娯楽小説を代表する作家。時代小説、推理小説、伝奇小説のジャンルで名をはせた。本名は山田誠也。1946年、24歳の時に雑誌『宝石』の懸賞小説に応募した『達磨峠の事件』が入選。これが江戸川乱歩に認められ、以後、さまざまな雑誌に作品を発表し始める。一歩引いた視点から歴史や人間を描き、幅広いジャンルの作品を多数執筆、特に奇想天外なアイデアで読者を魅了した『甲賀忍法帖』や『風来忍法帖』などのいわゆる「忍法帖シリーズ」は空前の大ヒットとなり映画化もされたことでさらに人気を博した。1997年にはこれまでの功績を称えられ第45回菊池寛賞を受賞、さらに亡くなる前年の2000年には第4回日本ミステリー文学大賞を受賞した。代表作に『魔界転生』『誰にも出来る殺人』『警視庁草紙』『戦中派不戦日記』『人間臨終図鑑』などがある。