市川團十郎(12代目)

市川團十郎(12代目)│無料動画│showa 00406 m

重厚な存在感と骨太な芸で人気を博した歌舞伎役者。屋号は成田屋。本名は堀越夏雄。父は戦後を代表する花形役者といわれた11代目市川團十郎。母は堀越千代。息子は11代目市川海老蔵。従兄弟に九代目松本幸四郎、二代目中村吉右衛門、初代尾上辰之助がいる。7歳の時に『大徳寺』の三法師公役で歌舞伎座に立ち、市川夏雄の名で初舞台を踏む。父・團十郎が早世したため人一倍の努力で芸を磨き、1969年には10代目市川海老蔵を襲名、1985年には伝統ある大名跡の市川團十郎を襲名した。歌舞伎座で行われたこの襲名披露興業は3カ月にもわたる異例のロングランであった。お家芸である歌舞伎十八番『勧進帳』の弁慶といった豪快で力強い「荒事」だけでなく、『助六』『義経千本桜』『与話情浮名横櫛』 など幅広い作品でさまざまな役柄を演じた。歌舞伎界のスターとしてさらなる活躍を期待されていた矢先の2004年、白血病を発症。壮絶な治療を乗り越え見事カムバックを果たし、2007年には息子・市川海老蔵とともにパリ・オペラ座で初めての歌舞伎公演を成功させるなど精力的に活動を行った。その一方、全国骨髄バンク推進連絡協議会の会長を務めたり、自らの経験を活かして講演会を行うなど社会活動にも励んでいた。しかし、2012年の暮れから再び体調を崩し、翌2013年2月3日、肺炎のため他界した。

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