本多光太郎

世界に先駆けて鉄鋼の研究を行い、「鉄の神様」「鉄鋼の父」とも呼ばれた物理学者、金属工学者。当時世界最強の永久磁石であった磁性鋼のKS鋼、新KS鋼の発明者として名高い。特許庁が1985年に選定した「十大発明家」のひとり(ほかは、豊田佐吉、御木本幸吉、高峰譲吉、池田菊苗、鈴木梅太郎、杉本京太、八木秀次、丹羽保次郎、三島徳七)。無類の実験好きとして知られ、自分の結婚式の時にすら大学の研究室で実験を行っていたというエピソードがある。また、後進の指導や研究組織の運営にも力を発揮した。航空計器材料研究所(のちの電気磁気材料研究所(電磁研))初代理事長、日本金属学会初代会長。1937年に第1回文化勲章を受章、1951年には文化功労者に選定された。東北帝国大学(現・東北大学)総長。