杉村春子

日本の演劇界、映画界に多大な足跡を残した大女優。築地小劇場(のちの俳優座)で研究生をしたのち、1937年に劇団・文学座の結成に参加、以後、日本演劇界の中心人物として活躍した。代表作は舞台『女の一生』や映画『東京物語』など多数。それまでにない自然体の演技は多くの俳優に影響を与え、森光子や吉永小百合をはじめ数多くの女優たちから目標とされた。また、黒澤明や小津安二郎、木下恵介といった名監督たちから重用され多数の100本以上もの作品に出演、1974年には文化功労賞を受賞した。生涯を女優業に捧げ80代になっても精力的に仕事をこなしてたが、1997年4月4日、頭部すい臓がんのため他界。杉村はがんであることを知らされておらず、亡くなる直前まで台本を読んでいたという。