正親町三条実愛

正親町三条実愛

積極的に宮中工作により、幕末において大きな存在感を持っていた公家である。
通商条約締結の勅許を求める徳川幕府の強引な姿勢に、廷臣八十八卿の一人として抗議活動を展開。結果、井伊直弼が主導する安政の大獄によって刑罰を受ける。のち、薩摩藩と接近し、公武合体運動を支持。長井雅楽の「航海遠略策」に賛同するも、当時勢いのあった尊皇攘夷派の志士から敵視されてしまい失脚してしまう。
三条実愛にとって不遇の時代が続くが、薩摩・会津による宮中クーデター「八月十八日の政変」により、政局は一変。朝廷に復帰した実愛は、討幕派の姿勢を鮮明にし、薩摩藩ともに宮中工作を行う。そして、遂に薩摩藩への「討幕の密勅」の伝達という大役を果たすこととなる。

反応