水の江瀧子

「男装の麗人」と呼ばれ「ターキー」の愛称で人気を博した女優、映画プロデューサー。本名は三浦ウメ(のち水の江滝子に改名)。1928年、東京松竹楽劇部(のちの松竹少女歌劇団)に第一期生として入団、これまでにないショートカットの男役という新鮮さと生まれ持った美貌から絶大な人気を博すようになった。日産自動車「ダットサン」のキャンペーンガールも務めた。松竹少女歌劇団を退団後も、NHKのクイズ番組『ジェスチャー』やテレビ朝日の情報番組『独占!女の60分』のメイン司会を担当したり、NHK紅白歌合戦の紅組司会者を務めるなど精力的に芸能活動を行った。それと平行して1955年から70年にかけては日活の映画プロデューサーとしても活躍、映画『太陽の季節』『狂った果実』など76本の映画を手がけ、石原裕次郎や浅丘ルリ子らをスターに育て上げた。引退後はジュエリーアーティストとして活動していた。1993年には俳優・森繁久彌を発起人(葬儀委員長)とする生前葬を行い話題となった。なお、「ロス疑惑」で世間を騒がせた作家・三浦和義は甥にあたる。