滝沢修

「新劇の神様」とも呼ばれた俳優、演出家。ライフワークともいえる舞台『ゴッホ/炎の人』でのゴッホ役は83歳まで演じ続けた。中学卒業後、築地小劇場に入り、『ジュリアス・シーザー』で初舞台を踏んだ。1947年、宇野重吉らと「民衆芸術劇場(現・劇団民藝)」を結成、50年に代表になり、宇野の没後は演出も手がけた。同劇団での代表作に『あるセールスマンの死』『ベニスの商人』『かもめ』などがある。舞台のほか映画『原爆の子』『夜明け前』やNHK大河ドラマ『赤穂浪士』『新・平家物語』『天と地と』などにも出演、1977年に紫綬褒章、1986年には勲三等瑞宝章を受章した。著書に『俳優の創造』。また、息子・滝沢荘一が父・滝沢修についてエッセイ『名優・滝沢修と激動昭和』のなかで語っている。