福井謙一

福井謙一│無料動画│showa 00405 m

「フロンティア軌道論」という画期的な理論を導き出したことによりノーベル化学賞を受賞した化学者。京都大学・京都工芸繊維大学名誉教授。日本学士院会員、ローマ教皇庁科学アカデミー会員、全米科学アカデミー外国人客員会員。工学博士。豊かな自然に恵まれた環境で育ったため幼少の頃から生き物に興味を持ち、少年時代には『ファーブル昆虫記』を愛読していた。数学が好きで化学はむしろあまり好きではなかったが、親戚にあたる京都大学工学部教授・喜多源逸の「数学が好きなら化学だ」という言葉に触発され、京都大学工学部へ入学、量子力学など最先端の物理学を習得していった。また24歳という若さで京大講師にも就任した。大学卒業後、陸軍の燃料研究所へ配属され効率のよい航空燃料の開発に従事。その一方、すべての化学反応を説明できるような理論について探求を続け、ついに「フロンティア軌道理論」を発表、軌道の考え方を化学反応に応用したこの理論は非常に独創的かつ画期的なもので世界中の化学界に衝撃を与えた。晩年はがんで闘病生活を送っていたが、最後まで研究にこだわり、亡くなる数日前まで弟子たちの論文に目を通していたという。たいへんなメモ魔で、就寝する際には枕元に必ずメモ帳と鉛筆を置いており、散歩の時にも手帳を持ち歩いていたという。

反応