藤田まこと
『必殺』シリーズの中村主水、『はぐれ刑事純情派』の安浦刑事でお茶の間から人気を集めた俳優。コメディアン、歌手でもある。本名は、原田眞。舞台俳優としてデビューし、脇役でテレビドラマなどに出演していた藤田だが、1962年、転機が訪れる。時代劇コメディ『てなもんや三度笠』の主役・あんかけの時次郎に大抜擢されたのだ。時次郎のセリフ「当たり前田のクラッカー」が流行語になるなど番組は大ヒット、藤田は一躍人気者となった。しかし、7年続いた番組が終了すると藤田の人気も下火となり、過去の人となってしまった。再び転機が訪れる。1973年、時代劇『必殺仕置人』の中村主水役のオファーが来たのだ。『必殺』シリーズは1992年まで続く大ヒットシリーズとなり、藤田は役者として見事復活を果たした。さらに、1988年からスタートした刑事ドラマ『はぐれ刑事純情派』でも主人公・安浦刑事を好演、こちらも18年間続く人気長寿ドラマとなった。そのほか、『剣客商売』シリーズや『仕掛人・藤枝梅安』など時代劇を中心に活躍し、2002年には紫綬褒章を受章したが、2008年、食道がんが発覚。そして、2010年2月17日、大動脈瘤破裂のため他界した。
反応