辰松八郎兵衛

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江戸時代前期から中期の人形浄瑠璃の人形遣い。本名は不明。大坂の竹本座で創設時から活躍し、「手妻遣い」といわれるアクロバティックな超絶技巧で女形人形遣いとして一世を風靡した。八郎兵衛は手妻芸を人形遣いの山本飛騨掾のもとで修行し身につけたといわれる。1703年(元禄16)に竹本座で初演された近松門左衛門の『曽根崎心中』ではヒロインお初の人形を操り大評判をとり、「一人遣いの名手」と絶賛された。芝居小屋の経営者としても腕をふるい、江戸に下って「辰松座」を創設した。また、8代将軍・吉宗の御前で人形遣いの腕前を披露した。

反応