鈴木牧之

鈴木牧之

江戸時代後期の商人、随筆家。幼名は弥太郎、通称は儀三治(ぎそうじ)、雅号は秋月庵、螺耳など。「牧之」は俳号である。越後国魚沼郡塩沢の豪商「鈴木屋」の子として生まれ、幼い頃から俳諧や書画をたしなんだ。19歳の時に家業の手伝いで江戸へ行き、江戸の人々が越後の雪の深さについて知らないことに衝撃を受ける。牧之は雪をテーマにした随筆を執筆し越後を紹介することを決意、紆余曲折を経て、戯作者・山東京伝の弟・山東京山の協力もありついに『北越雪譜』を刊行、雪の結晶や雪国ならではの風習や苦悩などを紹介した。同書はベストセラーとなり、現代でも当時を知る貴重な資料となっている。著書はほかに『秋山紀行』『夜職草(よなべぐさ)』など。墓所は新潟県南魚沼市にある長恩寺。同市には鈴木牧之記念館もある。

反応