陳到叔至ちんとうしゅくし

陳到叔至ちんとうしゅくし

陳到、字を叔至といい、豫州汝南郡の人である。豫州の時代から劉備に随行した。223年、永安都督・征西将軍に登り、亭侯に封じられた。226年、前将軍の李厳が永安から江州に陣営を移動したが、陳到は引き続き永安に駐留し、守備を継続した。名声・官位ともにつねに趙雲の次にあり、忠節勇武な人物としてたたえられた。陳寿が『蜀書』を編纂する際に使えた資料は、かなり少なかった。蜀の名臣を讃える楊戯の『季漢輔臣賛』では、陳到の忠節を評価している。豫州時代から劉備に付き添った古参であるが、正史での明確な記述は少ない。蜀では史官をおいていなかった為、記録が散逸しており、活躍した記録が一切見当たらないため、謎の人物でもある。また『三国志演義』にもその名が登場しない。諸葛亮が北征を行う際に、国内の守備を任せた一人でもある。信頼も厚く、また能力も高かったことがうかがえる。

反応