無免許ではあるものの、唯一無二の神業ともいえるテクニックにより世界中に名を知られる、天才外科医ブラック・ジャックを主人公に、「医療と生命」をテーマにそれぞれ据えた医療漫画である。連載当初は「漫画家生活30周年記念作品」「手塚治虫ワンマン劇場」という煽りで、手塚治虫のスター・システムによるオールスター出演がウリの作品であり、短期間で終了する予定だった(後述)が、定期不定期合わせて10年近く続く長期連載作となり、まさに代表作となった。
読み切り連載形式になったのは、編集長の壁村耐三の編集方針であり、当時の『週刊少年チャンピオン』の連載作品すべてに適用されていた[1]が、読み切りでないと手塚が流す回をやることから、それを防ぐためという話もあった[2]。
『週刊少年マガジン』で連載した『三つ目がとおる』とともに、手塚治虫の少年漫画における1970年代の最大にして、少年漫画家としては最後のヒット作である[3]。また、本作品によって現代まで続く「医療マンガ」のジャンルが形成されるきっかけになった金字塔でもある[4]。